歯の生えたなぞなぞ

ニュートンプレスの『古生物大図鑑』が届いて小躍りしている。現生種の何にも似ていない、面妖な古生物の形状も面白いけど、学名が絶妙に適当かつポエミーなのがいい。カルニオディスクス(葉っぱのような平たいもの)、ディノミスクス(ワイングラスの茎)、オドントグリフス(歯の生えたなぞなぞ)、ウェツリコラ(古いところに住むくさび形の住人)、イソキシス(一対のなめらかな弁)、サロトロケルウス(掃く人・尾の長いサル)など。アノマロカリスは奇妙なエビ、ハルキゲニアは幻覚を生むもの、だそうだ。何に例えればいいのかさっぱりわかんなくてエイヤッと名づけた感が味を出している。でも学名が面白いのは古生代前半くらいまで。その後は現生の生物(サメ・ネズミ・トカゲ等)や、目立つ特定の部位(甲羅・翼・犬歯等)が名前になっていて、ミステリアスさが薄れていく。

最近、地層を模したカップアンモナイトを埋めこんだ作品を作っていて、そうだ他の化石もレリーフにして古生代カップをシリーズ化しよう、とこの図鑑を買ったのだが、口をつける器を飾るにはどいつもこいつもいかつすぎる気がする。でも伝わんなきゃ意味ないからデフォルメはしたくない。まあ、ガレはトンボとかセミとかスカラベとかやってるし、いいか。アンモナイトやウミユリ風の文様と合わせて花瓶にしようかな。