あああああ

確かに、寝ることは一時的に死ぬことであって、今の生は長くてあと数時間で中断されるから、大丈夫だ。友人の言葉を繰り返して自分を宥めつつも、いやでも、もう、何もかも面倒くさいから生が再開されない絶対の保証が今すぐにほしい。早く安心したいし早く許されたいし早く眠りたい。こんな情緒になっている理由は明確にあって(理由となる出来事があるって健康的だ)、ここ一ヶ月くらい作っていた石膏型をだめにしてしまった。たぶんもう修正できない。も〜〜〜ぜんぶぜんぶぜんぶいやだ! ぜんぶやめたい! 今すぐに! こういうとき異様に視野が狭くなるというか、癇癪をおこした子どもみたいになるの、どうにかしたほうがいい。まだ型を直せたはずの段階で止められなくて、手を入れて却って壊し、この世のすべてを投げ出したくてどうしようもなくなっている。こんなに冷静じゃなくなるなんてこの技法向いてないよって感じなんだけども、ううううう。こういうとき源氏の君なら(源氏の君にこういうときも何もないが)世を嘆いて物思いに沈み和歌を詠み、ひねもす閉じこもって女房たちをざわつかせ、やつれて脇息にもたれかかる姿もたいそうおいたわしくとか評され、しかし数日後にはもう遊び歩いているんだろうな。源氏のタフさについて考えていたら私も大丈夫な気がして元気になってきた。とりあえず石膏は今度教室に持っていって、先生に見てもらおう......