阿蘇

山の中にモンゴルのゲルみたいなドーム型の部屋が並ぶ、メルヘンなホテルに泊まった。ドーム型なので声が反響して、遠くにいる友人の声がすぐ隣から聞こえたり、自分の声が背後から聞こえたりする。朝は友人も私も起きれないので朝食を諦め、チェックアウトも遅らせてもらって寝ていた。何も決めていないので、宿を出てから阿蘇って何があるん?と話し始め、阿蘇山が有名だがそこへ行くには車がいるしわりと時間もないことに気づく。10店舗以上に断られながらレンタカー屋に電話をかけ続けなんとか予約を取り昼ごはんを買いギリギリの電車に飛び乗って車借りて阿蘇山へ行った。こう......直前まで何もせず急に焦りだすやつ、一人でやるとほんとに精神を削るけど、人とやるとスピーディーに連携をとる高揚感で生きてるって感じするし、なんとかなったときの快感がすごい。

阿蘇山カルデラには馬がたくさんいて、のどかに晴れて秋風が吹いていた。馬が水を飲む姿を初めて見た。犬や猫みたいにピチャピチャやるんじゃなくて、水面に口をつけたまま静止してスゥー......と飲むのが絵画みたいだ。馬同士のグルーミングも初めて見た。ハサミをチャキチャキするように2頭の動きがシンクロしていて可愛かった。パノラマ撮影で、一枚の写真の中で「A」「S」「O」と一人で人文字を作って撮る遊びをしていたら別府のチェックインに遅刻した。