眠り③

旅先から帰って数日、寝すぎている。9〜10時間強寝ている。寝ることは善と思っているので、無為に起きているよりは有意義なのだけど、平日夜何も活動しないと毎日働いているような気持ちになるので嫌だ(実際毎日働いているが、退勤後泳いだり何か作ったりといった活動をすると休日を挟んだような感覚になるので、実質毎日お休み≒長期休暇、あるいは7日が12日に増えることになり大変お得)。こんなに寝ているのにハイにならずがっかり。寝すぎ慣れちゃった?

そんなことはしないけど、あらゆる関係性を何もかも断ち切って、白くて清潔で何もないワンルームの白いベッドで白いガウンを着て、毎日切れぎれに20時間くらい眠って、たまに起きたら排泄し流動食を摂り、見た夢を白いノートに記録し過去の夢を読み返すだけの生活ができたら、とよく想像する。際限なく鮮やかにきわやかになる夢にさらされ、静かに豊かに狂っていくに違いない。しかし考えてみれば20時間くらい切れぎれに眠るのは新生児の睡眠リズムだ。信じがたいが私は成人しており、生活空間は白とも清潔ともほど遠く混沌としているから、自分が持っていないものに憧れているのかもしれない。